人々の健康に寄り添う -ウェルネスへの思い-

2024.09.27

エームサービスは「すべての人の健康にエール」を送ります。
今回は、ビジネスダイニングサービスの領域で、特定保健指導をはじめお客様の健康をサポートするさまざまな取り組みに携わってきたIDSセンターの秋元さんに、食と栄養に関わる栄養士・管理栄養士に求められるニーズについて、また、すべての世代の方々の健康で健やかな生活の実現のために、大切にしている思いなどを伺いました。

お話を聞いたのはこの人:

IDSセンター* ニュートリション室
シニアニュートリションスーパーバイザー
管理栄養士 秋元 直美さん

* Innovative Dining Solutions センター(研究開発部門)

2000年に入社。BDS(ビジネスダイニングサービス)部門のホテルやオフィスの社員食堂施設で食事提供、栄養管理業務に携わり、事業所のマネジャー(責任者)を経験。その後、運営支援部門で特定保健指導や栄養士の教育を担当。現在は、本社IDSセンター*のスタッフとして、特定保健指導の研修やウェルネス企画の取りまとめ、各種プロジェクトに従事。

社員食堂での管理栄養士や責任者を経験し特定保健指導業務なども担当。お客様の健康に対する意識やニーズの変化を感じますか?

私が入社した当時は、ビジネスダイニングサービスの現場では栄養士の数も少なく、「ヘルシーメニュー(健康的なメニュー)」を提供している社員食堂はそれほど多くありませんでしたし、クライアント様やお客様からも「健康」に対するニーズはあまり求められていなかったように思います。

ですが、ここ10年、20年で生活の中で健康や栄養に関する情報が格段に増え、企業・法人による健康経営の推進にともない、クライアント様やお客様の関心もかなり高まってきていると感じています。最近では、体の健康に留まらず、「ウェルネス(心と体、社会的にも健康であること)」の概念も広まりつつありますので、当社のアプローチの仕方や体制もそれらに合わせて進化してきています。

この変化に対し具体的にどのような活動をされてきましたか?

年々、ビジネスダイニングサービスに配属される栄養士も増え、それと同時に栄養士の活動も活発になりましたが、活動が広がるほど、当社に明確な健康に関する企画の考え方やルールがないことも明らかになりました。そこで、当時私は運営側の支援部門にいましたが、IDSセンターの管理栄養士と一緒に、ヘルシーメニューの定義や考え方をまとめ、栄養士・管理栄養士が共通理解のもと運用ができるように、「ヘルシーメニュー企画運用ガイドブック」や、健康・栄養情報を提供する際の注意点や書き方などをまとめた「販促物作成社内ガイドブック」の制作にあたりました。

また、ヘルシーメニューの提供だけではなく、栄養セミナーや特定保健指導の機会も増えてきましたので、セミナーに使用する資料をまとめたり、特定保健指導の研修を行ったりと、栄養士・管理栄養士が実践にあたり、土台となる部分を固めていきました。

栄養士・管理栄養士の役割にも変化はありますか?

まず、エームサービスでは約3,300名、グループでは約7,000名の栄養士・管理栄養士が在籍しています。一般的には、学校給食や病院・福祉施設で働いているイメージが強いかもしれませんが、当社では社員食堂やスポーツ・エンターテイメント施設、カフェから刑事施設まで幅広いフィールドで栄養士・管理栄養士が活躍しています。

通常、事業所では献立作成や調理・提供を行うことが基本ですが、例えば2008年に特定保健指導が始まってからは、管理栄養士が特定保健指導に従事したり、クライアント様の健康経営のサポートという位置づけでヘルシーメニューの提供や、栄養セミナーをはじめとした健康プログラムの実施、健康・栄養情報の提供など、栄養士・管理栄養士の役割は変化していると思います。

また、最近では受託先の事業所以外の場所でも一般の方へ向けてHEALTHY Nav.Ⓡの実施や食育・栄養セミナーの開催、商品開発など、そのフィールドも広がってきています。

秋元さんが所属しているニュートリション室が担う「ハブ機能」とも関わってくる部分ですね。

そうですね。「価値を届ける・皆で楽しむ・掛け合わせる」をキーワードに、当社の栄養士・管理栄養士を中心に据えたハブ(窓口、結節点)として、アカデミアや社外との取り組みの推進、そして事業所運営を通じたお客様へのアプローチの強化につながる活動を進めているところです。

その上で、さらに力を入れているのが、栄養士同士がつながれる場=コミュ二ティを創出することです。そのために、対面での「ニュートリションカンファレンス」をはじめ、オンラインのコミュニティ、ライブ配信などさまざまな仕掛けをしています。

最終的に、約7,000名の栄養士が知見を共有することができれば、間違いなく勉強になるし、お互いの価値をさらに高めていくことができるのではないでしょうか。

栄養士・管理栄養士の専門性を通して、「すべての人」に届けたい価値とは。

誰もが「健康でありたい、心身ともに健康的な生活を送りたい」と、口にはしなくても心のどこかでは思っているはずです。ただ、そのためにこれまでの生活習慣を見直し、改善するというのは簡単なことではないと、特定保健指導での支援を通じて感じています。ですが、栄養士・管理栄養士は「すべての人」に健康でいてほしい、その支えになりたいという思いがあり、それを実行していくことに価値があると考えています。

栄養士・管理栄養士の専門性とともに、一人ひとりの話や気持ちに耳を傾け、寄り添い、その上で何ができるかを一緒に考える、機械やAIには代えられない素晴らしいお仕事だと思います。

秋元さんが大切にしていることは?また、後輩の皆さんへのアドバイスをお願いします。

栄養士・管理栄養士になるためには、栄養学を中心とする知識や、献立管理、調理や栄養サポートスキルまで、学ぶべきことはたくさんありますが、私自身は、栄養士とは人の生活に関わる仕事であるということを念頭に置き、まずは向き合う方とのコミュニケーションを大切にしています。

同時に、どのフィールドであっても、さまざまな職種の方々との連携が必要なお仕事ですので、チームワークも不可欠です。ぜひ栄養士・管理栄養士になられる皆さんにも、コミュニケーションとチームワークを大切にしていただきたいと思います。

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