gofun(ごふぁん)

コト 2026.05.15

フレンドリーエーム20周年をアートで飾ろう! アートでつながる食空間

エームサービスの子会社であるフレンドリーエーム株式会社の20周年の節目を機に、エームサービスグループで活躍する障がいのある仲間がポップアーティストとして新たな才能を発揮! デザインのプロとのコラボレーションから生まれた個性あふれるアート作品は、空間演出の新たな可能性を広げる取り組みとして注目されています。この企画が実現するまでに、どのような背景や努力があったのでしょうか。今回は、企画に携わった4名の社員にお話を伺っていきます。

目次

エームの子会社、フレンドリーエームとは?

フレンドリーエーム株式会社は、障がいのある方々の自立を支援する目的で2004年に設立され、給食業界で初めて障がい者雇用の特例子会社として厚生労働大臣の認定を受けました。

現在は、エームサービスグループ全体の障がい者採用や就労定着の支援を担い、誰もが安心して働き続けられる職場づくりを支えています。フレンドエームの支援のもと、全国200カ所以上の事業所で300人以上が活躍しています。

(左から)廣野さん、萩原さん、秋山さん、花野さん

お話を伺ったのは…

廣野さん (所属:エームサービス株式会社 IDSセンターデザイナー部門フェロー)

企画段階から関わることによるコンセプト設計力を強みとする。本プロジェクトの発起人の一人で、障がいのある社員が描いた原画をもとに、空間装飾や名刺、紙袋などへと展開するアートデザインを担当。

 

萩原さん (所属:エームサービス株式会社 IDSセンターMD企画室チーフ)

社内外の企画立案から実行・配信までを一貫して担当し、ブランドコラボ企画や食堂を起点とした新たな価値創出、アプリ(Lets gofun)の拡販など、業務領域は多岐にわたる。今回は、構想段階から参画し、他社事例のリサーチや告知文・アンケート設計など、企画全体の運営を支えた。

 

秋山さん (所属:エームサービス株式会社からフレンドリーエーム株式会社へ出向)

障がいのある方の採用活動および定着支援を担当。事業所や学校、関係機関との連携を通じて、働く本人と職場双方にとって無理のない環境づくりに取り組んでいる。今回のプロジェクトでは、企画趣旨がしっかり伝わるよう、言葉選びや進め方について細やかな配慮を重ね、現場との橋渡し役を担った。

 

花野さん (所属:株式会社メフォスからフレンドリーエーム株式会社へ出向)

以前はメフォス東京事業部で銀行事業所管理業務に従事。障がい者雇用の分野は未経験からのスタートだったが、制度や支援について学びを重ね、現在は現場視点を生かした実務支援を行っている。本企画においては、事業所や学校現場でのフィードバックを集約した。

―最初に、食空間にアートを飾る企画について教えてください。またそのアイデアはどのようなきっかけから生まれたのでしょうか?

萩原さん:

フレンドリーエーム所属の従業員が自由に描いた作品を、エームサービス所属のデザイナーである廣野さんが空間装飾や名刺、紙袋などに展開するアート企画です。それぞれの会社の方が、個人の才能を生かしながら、食への想いを表現してくれました。

廣野さん:
当時のIDSセンター長の、「当社で活躍している障がい者の仲間たちにも光を当てたいんだけど何か出来ないかな?」という言葉がきっかけでした。以前から障がいをもつ方が描くアート作品には興味があり、これはチャンスだと思いました。早速、絵を描くことに興味のある方を対象に「何でも自由に描くアート企画」を立てました。この企画を通じて、個々の可能性をさらに広げ、ありがとうの連鎖を増強させることを目的としました。

実際のところ、フレンドリーエームの規模や、現場マネジャーとの温度感などの内情が分からなかったので、MD企画室の萩原さんやIDSのメンバーや広報室、人事部とも相談しながら、企画趣旨を練り可視化をしつつ、フローチャートの準備に取り掛かりました。

萩原さん:
廣野さんからお誘いを受けて、ぜひこの企画を実現したいと思いました。フレンドリーエームの仲間にエームサービスグループで活躍出来る場を創出し、一人でも多くの方と「こころにつなぐ」ためにどうしたらよいか。さまざまな視点から慎重に進めて行くことになりました。  

この企画は2023年の秋ごろから始まったのですが、どのような形にしていくか非常に悩みました。最終的に、フレンドリーエーム20周年に絡めることになったのが大きな転機でした。他社の事例をいろいろ調べたり、NPO法人が実施しているアートの取り組みを皆で見学したりもしました。

―企画はどのように進められていきましたか? また、大変だったことはありましたか?

秋山さん:
企画の内容を聞いた時は、すごく素敵な取り組みだと思いました。ただ、「障がい者だからフィーチャーされている」と捉えられてしまわないように、慎重に説明することが最初の課題でした。

全事業所の責任者に連絡して、案内文と一緒に参加を呼びかけました。参加希望者全員にスケッチブックや画材を送る手配などがあり、運営してくださったMD企画室は大変だったと思います。

花野さん:
私はグループ会社であるメフォスからの出向メンバーなのですが、メフォス社内での認識としては「フレンドリーエームって何?」「エームサービスと何が違うの?」というのがほとんどで、そういった方に説明するところから始めなければなりませんでした。

2年たった今、フレンドリーエームのことが認知されてきましたが、当時はほとんど知られていませんでしたので「本当に賛同してもらえるのか?」という不安が大きかったですね。結果、両社のそれぞれの特徴が合わさったアートに仕上がったので、とても安心しました。

廣野さん:

実際にイラストを描いていただくにあたって特に強調したのは、自由参加であるということ。こちらが求めていることをご家族にも良く理解してもらう必要がありました。現場責任者の理解やご家族の協力を得て進みだせたときに、初めて少しほっとしたことを覚えています。

 

早速各地からスケッチブックが届いたときは、ワクワクとドキドキが半々でした。このタイミングで初めてアートを見るので、いただいた原画とどうコラボデザインするか、テーマ性や彩りなど、それぞれの作品の特徴を際立たせながらアートのテーマを設定していくのが大変でした。どこか腕試しされているようで、とても刺激になりました。

―実際に作品を見ての感想や、うれしかったことはなんでしたか?

萩原さん:
募集から回収までの約3カ月の期間で、最終的に11名の方が描いてくれました。

24枚綴りのA3スケッチブックを送ったところ、両面すべて描いてくれた方もいましたし、48ページすべてに犬の絵を描いてくれた方もいました! 貼り絵のように一つの作品をしっかりと完成させる方もいて、みなさんが表現した一枚一枚をじっくり見ながら、笑顔が出たり、ワクワクしたりと率直に感動しました。

秋山さん:
作品から一生懸命さがすごく伝わってきて、温かい気持ちになりました。「これがどういう作品になっていくんだろう」と思っていたのですが、廣野さんのデザインで、どの作品もとても素敵になっていて驚きました。

普段から使っている名刺も、裏面にアートが印刷されるとグッと印象的に
紙袋に印刷されたアートは、多くの人の目にとまります

花野さん:

発想や視点のユニークさに魅力を感じました。そこには確かな才能があり、新たな一面に触れられたことがとても良い経験でした。

―アート作品は、現在どこまで展開されているのでしょうか? また、社内からの反応はどうでしたか?

廣野さん:
社内専用サイトを構築しており、PC・スマホどちらからでも自由に見られるほか、エームサービスグループの方ならどなたでも無料でお使いいただけます。壁面装飾のデータダウンロードが簡単にできたり、リモート会議用の背景テンプレート、パワーポイントのテンプレートなどにも使用いただいております。なかでもフレンドリーエームの入社式の装飾をした際は好評でした。

秋山さん:
特にネガティブな声はなく、クライアントに見せたところ、とても好評でした。アートを見た社内の方からも声をかけていただくことが多かったです。

花野さん:
名刺や紙袋にプリントしています。名刺に載っていると「こういう取り組みをしています」と説明しやすいですね。支援学校に行くと、先生方からも「素晴らしいですね」と言っていただけることが多いです。

進行中の仮の企画タイトル。次なる展開を乞うご期待!

萩原さん:
今は社内中心ですが、将来的には一般向けにアートギャラリーのような形で公開できないかという構想もあります。

―最後に、本企画を通じての感想を聞かせてください。

廣野さん:

この企画を実施できて良かったと思っています。東西を問わず、こういう取り組みは知ってもらいたいです。

 

萩原さん:

障がいの有無に関わらず、さまざまな活躍の場を設けることで、本人だけでなく、一緒に働く周囲の人にも新たな気づきを提供できたと感じています。今後も、偏見や差別の解消につながる取り組みをさらに拡充していきたいと考えています。

 

秋山さん:

エームサービスが「人を大切にする会社」であることを感じてもらえる一つの要素になればうれしいです。

 

花野さん:

違う視点で仲間を見られるようになる、とても良いきっかけになったと思います。

「コト」に関する記事

コラム一覧へ戻る