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コト 2026.06.11

志を、味わいに。-コーヒーとお茶で“価値をつくる”AIM CRAFTSという挑戦-

エームサービスグループでコーヒー・お茶事業を担ってきたグリーンサービス株式会社は、
2025年10月、「AIM CRAFTS」へと社名を変更しました。

グループとしての一体感を高めるとともに、これまでの役割を一歩進め、“価値を共につくる存在”へ。

そのおもいを込めた、新たなスタートです。
では、その変化は、どのような一杯を生み出していくのでしょうか。

コーヒーとお茶で、「価値」をつくるという選択

千葉県八街市。

この場所に、新たなモノづくりの拠点が誕生した。

それが、AIM CRAFTSだ。

コーヒーやお茶は、単なる飲み物ではない。
人の気持ちを切り替え、誰かと語らうきっかけとなり、
その場の空気すら変えていく力を持っている。

AIM CRAFTSが掲げるコンセプトは、
「CRAFT YOUR FLAVOR」。
そして、「香りから、新しい“景色”を創る」という考え方だ。

一杯のコーヒーやお茶を通じて、その人の時間や空間を変えていく。
その実現に向けた挑戦が、ここから始まっている。

目次

なぜ「生まれ変わる」必要があったのか

「ここは、もともとは古い工場とピーナッツ畑があった場所なんです」
エームサービス代表取締役社長の小谷さんは、そう振り返る。

エームサービス 代表取締役社長 小谷さん

当時、同社には老朽化したコーヒーの焙煎工場と、東京にはお茶の工場が存在していた。
この先も同じ形で事業を継続していくことは難しい——その現実があった。

しかし小谷さんが見ていたのは、単なる設備更新ではなかった。

「仕事の合間に飲むコーヒーやお茶は、単なる水分補給ではないんです」

気分をリフレッシュする時間。仲間と会話が生まれるきっかけ。
一杯の飲み物が、その場の空気や人の気持ちに影響を与えている。

「ときには“心を動かすもの”になる。そこに価値があると気づかされたんです」

そうした視点から見直したとき、コーヒーやお茶の役割は、これまでとは大きく変わって見えてきたという。

「商品として届けるだけでなく、その時間や体験まで含めて価値にできないか」

その問いから生まれたのが、AIM CRAFTSという構想だった。

単に新しい工場をつくるのではなく、お客様とともに「つくり込んでいくプロセス」そのものを価値にする。

その考えは、社名にも表れている。

エームサービスはこれまでも、食の領域において、お客様の体験価値をともに形にしてきた。
AIM CRAFTSは、その延長線上にある挑戦である。

「大量生産の世界では難しい、一つひとつつくり込む価値を届けていきたい」

お客様の企業としての個性やアイデンティティを反映し、その場の時間や空間までを含めて設計していく。

それが、AIM CRAFTSが目指すモノづくりだ。

志を、職人技で形にする

「“CRAFTS”という名前には、さまざまな技術や役割を持った人たちが集まり、一緒に価値をつくるという意味があります」

AIM CRAFTS社長の三澤さんはそう語る。

単に技術を提供するのではなく、専門性の異なる人が集まり、お客様の理想を形にしていく。そのあり方が、この会社の特徴だ。

AIM CRAFTS社長 三澤さん

「大切なのは、お客様のおもいを正しく理解することです」

例えば、「少し酸味のあるコーヒー」と言われても、人によってイメージはまったく異なる。
その違いを対話の中で丁寧にすり合わせ、味や香りとして再現していく。

AIM CRAFTSではオリジナルコーヒーを作れる「体験型」コンテンツを用意

「だからこそ、お客様には観客ではなく、同じステージに立っていただきたいんです」

お客様がただ選ぶのではなく、一緒につくる側として関わる。そうして生まれた一杯は、単なる飲み物ではなく、“自分たちの言葉で語れるもの”になる。

「“自分たちでつくった”と感じていただけることが、一番大切だと思っています」

その実感があるからこそ、コーヒーやお茶をきっかけに、新たなコミュニケーションが生まれていく。

それもまた、AIM CRAFTSが目指す価値のひとつである。

価値は、現場で生まれる

「誰がつくっても同じ品質であることが大切です」

そう語るのは、AIM CRAFTS工場長・豊田さん。
その隣で、ブラジルサントス商業協会認定 珈琲鑑定士(クラシフィカドール)・大和田さんが大きくうなずく。

右)AIM CRAFTS工場長 豊田さん 左)クラシフィカドール 大和田さん

「季節や担当者によって味が変わらないように、再現性には特にこだわっています」

コーヒーは、生豆の状態で届き、環境によって大きく変化する。
温度や湿度によって、焙煎の仕上がりはまったく違うものになる。

「だから毎日、状態を見ながら微調整していくんです」と大和田さんは言う。

一方で、お茶はまったく異なる難しさを持つ。

「お茶は加熱工程がないため、衛生管理がより重要になります」と豊田さん。

原料ごとの特性や湿度管理、異物混入防止。
見えない部分での品質管理が求められる。

それでも両者に共通しているのはひとつ。
「最終的には、お客様に満足していただくこと。それに尽きます」

5kgの焙煎機でお客様の要望をもとにオリジナルコーヒーを焙煎する大和田さん

さらに、この工場が目指しているのは“つくる場”を超えた役割だ。
「ここでは『香り』そのものを体験していただきたいんです」と豊田さん。

焙煎の香り、抽出時の香り、飲んだ後の余韻。

実際にその場で焙煎し、出来上がったコーヒーを味わい、持ち帰る。その一連の体験が、価値として設計されている。

かつての工場が“つくる場所”だったとすれば、
ここは“共につくる場所”へと変化している。

ブランドは、現場から生まれる

こうした価値を、どう伝えるか。
その課題に向き合ったのがエームサービスのブランディングチームだった。

右から)加賀谷さん、平野さん、平松さん、廣野さん、中野さん
RS商品管理室 中野さん

「長年積み重ねてきたものを、どう伝えるかが一番難しかったですね」

そう語るのは中野さん。

「当たり前にやってきたことに、意味を見出して言語化する。そこに一番悩みました」

IDSセンター デザイン室 室長 平野さん

「これまでは“内側の発想”でモノづくりをしていたんです」

と平野さんは続ける。

「それを外に向けて、体験としてどう届けるか。発想を切り替えるのに時間がかかりました」

IDSセンター デザイナー 廣野さん

「価値をつくるだけでなく、それをどう“伝わる形”にするか」

廣野さんは、そう整理する。

「トレンドではなく、現場で生まれている本質的な価値を、そのまま伝えることを意識しています」

RS商品管理室 平松さん

その中で見えてきた強みについて、平松さんはこう話す。

「お客様一人ひとりに合わせてつくる。そのプロセス自体が、他にはない価値だと思っています。だからこそ、その背景まで含めて伝えていく必要があると感じました。」

RS商品管理室 室長 加賀谷さん

ブランドとは何か。

その答えは、現場の中にあった。

「ブランドは後からつくるものではなく、日々の積み重ねの結果として生まれるもの」

加賀谷さんの言葉には、現場への敬意がにじむ。

さらに廣野さんはこう補足する。

「ただの手づくり感ではなく、“品のあるクラフト感”。そこはすごく意識しました」

現場で生まれている価値を、そのまま伝える。

ブランドは、その延長線上にある。

まだ完成ではないという覚悟

3年前に描いた構想は、いま確かに形になった。

しかし小谷さんは、それを「完成」だとは語らない。

「5年後にここを訪れたときに、同じ状態であってほしいとは思っていません」
むしろ、まったく違う姿に進化していてほしいと語る。

三澤さんもまた、同じ認識を持っている。

「本当に難しいのはこれからです。お客様のおもいを引き出し、正しく形にすることは簡単ではありません」

だからこそ、この挑戦には意味がある。

「AIM CRAFTSに頼めば、おもいを形にしてくれる」

そんな存在として、選ばれていくこと。

志がある限り、クラフトは終わらない

現場で品質を支える人がいる。
その価値を言葉にし、伝える人がいる。

そして、それらすべてをつなぐ思想がある。

AIM CRAFTSは、誰か一人の会社ではない。

コーヒーとお茶を通じて、人と人が関わり、価値を一緒につくっていく。

志を、味わいに。

その一杯が、誰かの時間を少し変える。
この挑戦は、まだ始まったばかりだ。

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