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コト 2024.05.10

佐藤駿選手とエームサービスのオシゴト! 仙台うみの杜水族館でコラボイベント開催

2024年3月23日から4月7日まで、宮城県仙台市にある仙台うみの杜水族館で、エームサービスがサポートするフィギュアスケーター佐藤駿選手とのコラボレーションイベント「Sato Shun Aquarium」が開催されました。世界を舞台に活躍するフィギュアスケーターと水族館のコラボはおそらく世界初……!? 夢のコラボの舞台裏を取材しました。

どうやって実現した? 水族館とフィギュアスケート選手とエームのコラボ

お話を伺ったのは…
エームサービス 仙台うみの杜水族館事業所
ユニットマネジャー・齋藤さん(写真左)

2009年総合職入社。研修施設の運営責任者や教育研修の部署などで経験を積み、現在は仙台うみの杜水族館事業所の飲食・物販統括責任者として、運営・管理や企画などの業務に携わっている。

仙台うみの杜水族館館長・増渕さん(中央)
広報担当・板橋さん(右)

ーコラボイベント「Sato Shun Aquarium」開催のきっかけを教えてください。

増渕さん:仙台うみの杜水族館はお客様にいろいろな生き物の魅力を伝えるために、みんなで話し合いながらこだわって運営しています。2023年の12月に『マツケンサンバⅡ』とのコラボイベントが話題になりましたが、シーズンごとにイベントや企画を実施しているのもこれまで水族館にあまり興味のなかった人に足を運んでもらうためです。齋藤さんは我々の活動をずっと見ていてくれていたので、想いもよく理解してくれています。今回のコラボは齋藤さんから、「エームに所属している仙台出身のフィギュアスケーター佐藤駿さんと、うみの杜とでコラボイベントをしてみませんか?」という話をいただいたのがきっかけでした。

齋藤さん:最初はもっと小規模に、フードコートでのコラボ商品展開についてお話をさせていただいたんですよね。

増渕さん:そうそう。もっと面白くするために、「水族館全体でできることを考えよう!」とどんどん規模が膨らんでいきました。これは偶然ですが広報担当の板橋さんがフィギュアスケートが大好きで佐藤駿選手のことをよく知っていたので企画に加わってもらって、そこから本格的に動き出しました。

ーフィギュアスケーターと水族館のコラボは前例が少なそうですが、どう組み合わせていくのかが鍵になりそうですね。

齋藤さん:増渕さんとのブレストでは、「イルカのパフォーマンスはどうかな?」などと少々盛り上がり過ぎていたところがあったのですが(笑)、うまく計画を着地させてくれるメンバーの協力もあってまとまっていきました。

増渕さん:まずは、地元・仙台市出身の佐藤選手とコラボするということに焦点を合わせていこうと。そこでまとまったアイデアがマイワシのパフォーマンス「Sparkling of Life」とのコラボレーションです。大水槽を2万5000匹のマイワシが泳ぐ姿をフィギュアスケートの銀盤に見立てたらイメージとぴったり合う。これだ! となりました。

板橋さん:元々「Sparkling of Life」のパフォーマンス時間が約5分。フィギュアスケートのフリープログラムの演技時間は約4分なので、佐藤選手がフリープログラムで使っている曲の前にイベントのナレーションを入れると時間がピッタリ合うんです。これまでフィギュアスケート好きを仕事で生かせる場面はなかったのですが、ようやく役立つときがきたと嬉しかったですね。

齋藤さん:私たちはフードコートで提供するイベント限定フードメニューを開発したのですが、このときも増渕さんから「フィギュアスケートと水族館との親和性をどうつくるか、ストーリーが大切になるよ」というアドバイスをいただきました。フィギュアスケートと水族館、両者を食とどう結び付けていくのか……イルカをイメージした海苔で飾りつけるなど、考えて考えて工夫を凝らしました。

ー四季の水槽のパフォーマンスには本当に感動しました。音楽とマイワシの動きを合わせるのは、やはり大変ですよね。

板橋さん:マイワシの動きは飼育スタッフが曲を何度も聴いて、どういう動きに導くのかを考えてくれました。フィギュアスケートの演技では、最後にリンクの真ん中でスピンなどの技を披露することが多いので、マイワシが中央に集まって回転する様子などで、フィギュアスケートファンの皆さんにも、その姿を思い浮かべてもらえると良いなと。
私の他にもフィギュアスケートが大好きなスタッフがいまして、その方にリハーサルを見てもらったときに「これまでのSparkling of Lifeの中で一番好き。すごく音楽と合っていて感動した」という言葉をもらって。スケートファンが見ても十分楽しめる内容になったという自信を持ちました。

Sparkling of Lifeー佐藤駿コラボVer.ー」動画はこちら

齋藤さん:私も最初に見た時ときは感動で鳥肌が立ちました。みんなで考えたことがこんなに素晴らしい形になるのかと。人生の中でも本当に誇らしいと思える経験でした。

板橋さん:イベント初日、齋藤さんと一緒に様子を伺っていたのですが、佐藤選手のファンの皆さんが拍手で喜んでくださっている姿を見たときに、本当にこのコラボイベントをやってよかったと実感しました。

ー今回のコラボイベントを振り返って感じたことを教えてください。

増渕さん:齋藤さんからお話をいただいて、「これはぜひとも成功させなければ」という想いで取り組んできました。水族館とエームさん、双方のスタッフがみんなで力を合わせてイベントを実現できたことがすごく嬉しかったです。
佐藤選手とのコラボレーションで、これまで水族館に足を運ぶ機会のなかったお客様にもたくさん来館していただきました。最初にお話ししたように我々が掲げている「海と人・水と人との新しい『つながり』を生み出す」というビジョンにぴったり当てはまる、良い企画になったと満足しています。

板橋さん:たくさん来館してくださったフィギュアスケートファンの皆さんが、佐藤選手の企画だけではなくしっかりと水族館も楽しんでくださっていた姿も印象的でした。

齋藤さん:板橋さんにとってのフィギュアスケートのような自分の好きなものが、自分の仕事で生きて表現されるというのは嬉しいことですよね。そしてその力にリードされて、スタッフみんなが楽しみながら協力できた。モチベーションを高めるという意味でも非常に良かったと思います。
エームは食で日本を支える会社として、世界を舞台に戦うフィギュアスケーター佐藤選手をサポートしています。このことを今回のコラボを通じて多くの方に知ってもらうことができたことに意味があると思っています。そしてこれはスタッフとしての感想になりますが、「佐藤選手のイベントを盛り上げる」というキーワードでみんながぐっと一つにまとまることができたのも、エームの現場責任者としてすごく嬉しかったです。

増渕さん:今回は佐藤選手のファンをはじめ、フィギュアスケートファンの方にも生き物の魅力を知っていただける大きなきっかけとなりました。また新しいコラボイベントで、うみの杜のファンを増やしていきたいです。

佐藤駿選手より。地元水族館と叶えるイベントへのおもい

仙台市で生まれ育った佐藤選手に、地元仙台うみの杜水族館とコラボレーションした今回のイベントへのおもいを伺いました。

ー水族館とのコラボイベントの話を聞いたときの気持ちは?

うみの杜は小学生の頃に校外学習で行ったことのある馴染みのある場所ではあるのですが、水族館とスポーツ選手のコラボレーションイベントをこれまで聞いたことがなかったので、すごく驚きました。ただ仙台は地元でもありますし、ここは全力でがんばろうという気持ちになりました。

ー実際に水族館でイベントを体験されたそうですが、感想を教えてください。

「Sparkling of Lifeー佐藤駿コラボVer.ー」のナレーションを担当したのですが、最初にお手本のプロの方の音声を聞かされたときに、こんなにきちんと話せるのかなとすごく不安だったんです。でも、実際やってみてたらとても楽しくて。水族館で「Sparkling of Lifeー佐藤駿コラボVer.ー」を見たときはマイワシの動きにも感動したのですが、ナレーションが想像以上にちゃんとできていて驚きました(笑)。エームさんにはフードコートで提供する限定メニューを作ってもらったのですが、フィギュアスケートと水族館の組み合わせが面白いメニューになっていて大満足でした!

ー今後の活動でしてみたいことは?

水族館には子どもたちがたくさん来るので、普段フィギュアスケートを見ない子どもたちにも興味をもってもらえる良い機会になりました。僕がフィギュアスケートを始めたのは5歳のとき。たまたま誕生日にスケートリンクに連れて行ってもらったのですが、氷の上を滑るのがすごく楽しくて、それがきっかけで本格的に競技の道に進むことになりました。でも、それまではフィギュアスケートのことは全く知らなくて、どんな選手がいるのかも分かっていませんでした。今回のコラボイベントのように子どもたちにもっとフィギュアスケートを知ってもらえるようなイベントの機会があれば、どんどん参加していきたいです。

ーエームとのパートナーシップについてお聞かせください。

以前は食事や栄養のことなんてまったく気にしていませんでした。正直、食事と競技は関係ないと思っていたくらいです。それがエームさんのサポートを受けしっかりと栄養を考えた食事を摂ると体調や競技のコンディションが変わるのを実感してからはガラリと変わり、逆に食事と睡眠をすごく大切にするようになりました。今では試合前や練習前に何を食べたらいいのかも理解していますし、分からないことがあったら栄養士さんに食事の写真を送ってアドバイスをもらうこともあります。エームさんは僕にとって食事のことで困ったらいつでも相談できる、なくてはならない存在になっています。

ー最後にエームの社員にメッセージをお願いします。

僕もみなさんと同じエームパーソンとして頑張っていきたいと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。

地元を盛り上げる! 水族館でのエームのオシゴト

イベントの魅力を最大限に引き出す!
コラボメニュー開発担当【調理責任者・中嶋さん】

【profile】
仙台うみの杜水族館事業所 調理長・中嶋さん

2001年入社。受託社員食堂の調理師・運営責任者の他、トップアスリートの海外帯同経験を積み、現在は仙台うみの杜水族館の調理責任者に。調理だけでなく、調理師の指導・育成や新商品の開発、仕入れなどにも従事。

仙台うみの杜水族館のフードコートの調理責任者として普段の調理やメニュー開発を担当しています。今回の限定フードメニュー「Sato Shun Special Lunch box」も私が担当しました。

「Sato Shun Special Lunch box」へのおもい

中嶋さんが探してきたデザートの型

佐藤選手ファンの皆さんが満足できるようなボリュームになるよう、品数を多くしたり、佐藤選手の好物を盛り込みながら、デザートはスケート靴をイメージしたあしらいに。シューズの「SS」は佐藤選手のサインに入っている「S・S」のイニシャルからヒントをもらってガレットの材料で作ったものです。佐藤選手も好きだと伺っているイルカは、水族館でも人気のイロワケイルカを。うみの杜の円柱上の水槽を模してご飯を盛り付けて、食事でもフィギュアスケートや水族館を楽しんでもらえるように工夫をこらしました。

コラボメニュー「スペシャルランチボックス」
コラボメニューPOP

さまざまなイベントメニューを開発

地元食材を生かしたメニュー開発にも力を入れていて、東北の方は麺類が好きなので県内で取れたセリを使った「セリラーメン」や県産の豚肉を使った丼やサメ肉を使ったメニューなども地元の業者さんから仕入れて使っています。水族館の展示に合わせたメニューだと「毒展」に合わせて、アカクラゲを模したこんにゃくを使った「赤潮クッパ」というコラボメニューも作りました。

「毒展」コラボメニュー
セリラーメン

おいしいというは当たり前のことですよね。お客様には味以外に見た目でどれだけ楽しんでいただけるかにも、重きをおいています。「うみの杜で食べたあのご飯、面白かったね」と水族館の楽しい思い出の一つになってくれたら嬉しいです。これからも遊び心を大切に、おいしくて楽しいメニューを開発していきます。

「食」から思い出をつくる!
レストラン担当【フードコート責任者・嶋田さん】

【profile】
仙台うみの杜水族館事業所 アシスタントマネジャー・嶋田さん

2010年総合職として入社。研修施設・保養所などでレストラン運営を中心に経験を積み、現在は仙台うみの杜水族館事業所の飲食責任者として、運営・管理や企画などの業務に携わっている。

イベントで心掛けたこと

佐藤選手×仙台うみの杜水族館×エームという前例のないイベント。佐藤選手のファンの皆さんはもちろんのこと、従来通り水族館の生き物を目当てにいらっしゃるお客様にも佐藤選手のことを知って、楽しんでいただくにはどうしたら良いかを考えて運営しました。

イベントが始まってからは、特典のコースターだけでなく、コラボ料理のお弁当についている帯もキレイな状態で保管できるように、あえてお弁当に掛けずにお渡しするなど「ファン目線」での運営を心掛けました。ファンの皆さん同士で楽しく召し上がっている姿や、SNSの高評価コメントを拝見して、私も嬉しい気持ちになりました。

私たちが日々の業務で心掛けているのは、「思い出に残る食事やお土産をお客様に提供する」ということ。食事やお土産を通じてお客様が楽しみ、笑顔になってくれることに一番のやりがいを感じています。

形に残る思い出をつくる!
売店担当&デザイン担当【物販担当・村上さん/後藤さん】

【profile】
仙台うみの杜水族館事業所 物販責任者・村上さん

2015年入社。仙台うみの杜水族館事業所の立ち上げから従事し、現在は物販責任者として、グッズショップの運営・管理や新アイテムの企画・開発などの業務に携わっている。

オリジナルグッズの開発について

館内にあるumimori shopでグッズの販売、仕入のほか、オリジナル商品の開発も担当しています。ショップには1600アイテムくらいが並んでいますが、その内の約100個がオリジナルです。オリジナル商品はスタッフみんなでアイデアを出し合います。
仙台うみの杜水族館は東日本大震災の後に建てられていますが、オープンのときに東日本大震災で被災し、閉館したマリンピア松島水族館の生き物を引き継いでいます。仙台の人にとってはある意味、復興の象徴にもなっています。私たちも地元を盛り上げ、還元するという意味でも地元の業者さんと一緒にオリジナルグッズを作っています。

物販担当としての喜び

公式キャラクター「ペンギンのモーリー」ぬいぐるみ

物販の仕事でやりがいを感じるのは、自分が開発したオリジナルグッズが売れたときですね。今回作った、公式キャラクター「ペンギンのモーリー」のステッカーが売り切れて追加発注ができたことには、嬉しい気持ちと共にホッとしました。失敗することもありますが、「売れるもの」を考えるのは楽しい。あとはスタッフが楽しそうに働いているとやっぱり嬉しいですよね。人とのつながりと、商品が売れたとき。それが一番の喜びですね。

【profile】
仙台うみの杜水族館事業所 物販担当・後藤さん

2019年入社。学生時代に仙台うみの杜水族館事業所のアルバイトを経て、現在は社員としてグッズショップの運営や仕入れなどの業務に携わっている。

仕事でのやりがい

物販のお菓子
手作りPOPでおすすめポイントを訴求

商品をきれいに見せるようなディスプレイを工夫したり、アルバイトスタッフにPOPを手作りしていただいたりと裏方の仕事を中心に担当しています。どうしたらお客様の目に留まるかを考えて商品を並べるんですけど、それを見たお客様が「おっ」という表情をして商品を手に取ってもらえたときが一番やり甲斐を感じます。「やったぜ」ってなりますね。

佐藤駿選手初⁉ 公式オリジナルコースター
デザイン担当【運営サポート担当・山下さん】

【profile】
本社 運営サポート部門・山下さん

2010年入社。外食部門の販売促進担当として経験を積み、現在はスポーツ・エンターテインメント施設でのポスターやグッズ制作、空間づくりなど多岐に渡るクリエイティブを担当し運営を支援している。

オリジナルコースターへのおもい

コラボメニュー特典のコースター

コラボメニュー特典のコースターは、佐藤選手と仙台うみの杜水族館、それぞれの良さをかけ合わせて形にできたらと考え、佐藤選手が得意とする「ジャンプ」と水族館の人気者「イロワケイルカ」の泳ぎが交わるイメージで企画しました。携わる皆さんからアドバイスをいただき、佐藤選手をキャラクターのように演出しながらも、その雰囲気が伝わるように工夫しました。

イベントを振り返って

佐藤選手に納得していただけるか、ファンの皆さんに喜んでいただけるか、ドキドキしながらイベントに向けて準備をしていました。SNS等でグッズを大切にしていただいている様子を見たときには、嬉しさはもちろん、ホッとした気持ちも強かったです。今回のイベントでは、佐藤選手のファンの皆さんの温かさを感じることができたことも本当に良い経験となりました。メニューはもちろんですが、グッズや仙台うみの杜水族館が、エームについて知るきっかけになっていたら嬉しいです。

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