マツダスタジアムのグルメを“まるっと管理”エームのオシゴトお見せします!
スタジアムごとに工夫を凝らした魅力たっぷりのメニューが話題になるほど、野球をはじめさまざまなスポーツ観戦に欠かせない存在となっている“スタジアムグルメ”(通称“スタグル”)。エームサービスが「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」で展開する飲食サービスの「包括運営」は、そんなスタグルブームをけん引する取り組みです。
国内では類を見ない「包括運営」とはどのようなものなのか、マツダスタジアムの事業所(以下、マツダスタジアム事業所)でマネジメントに携わる責任者の長谷部さんと、地区支配人の鈴木さんにお話を伺いました。
他のスタジアムとはちょっと違う エームだからできる「包括運営」は何がスゴイ?
お話を伺ったのは……
責任者・長谷部佑さん
2008年入社。外食部門で現場経験を積み、2022年にマツダスタジアム事業所に配属、責任者に就任する。「仕事を楽しんでこそ良いサービスを創り出せる」をモットーに、スタジアムや球団との調整、事業所を統括するマメネジメントに携わる。
お話を伺ったのは……
地区支配人・鈴木高鷹さん
2006年入社。2017年からマツダスタジアム事業所で前責任者として4年間勤務。2021年より広島エリアを統括する地区支配人に就任。現在は長谷部さんをサポートしつつ、広島市や市民との関係づくりに奔走している。
「包括運営」とは球団と一体となり、「食」を通じてお客さまや選手を支えること
—「食サービスの包括運営」とは?
これまで、スタジアム内にあるフードやドリンクなどのサービスは、複数の企業が出店し、それぞれが運営することが一般的でした。そうした従来の事業形態とは異なる日本初の取り組みが、2009年にマツダスタジアムにてスタートした、飲食サービスのすべてを1社が担い、管理する「包括運営」。各種スタジアムやエンターテインメント施設の運営を幅広く手掛けてきたエームサービスが提案する、国内では例のないビジネスモデルといえます。(長谷部さん)
—包括運営のメリットを教えてください
最大のメリットは、総合力を生かしてスタジアム全体の個性や魅力をつくり出せることです。球場内にある25店舗とワゴン、パーティフロア・スイートルームすべての商品開発をエームサービスが行っており、ここでしか味わえない個性あふれる“カープ飯”を開発し、季節やシーズンの流れに合わせてファンを楽しませる企画立案も行っています。また一括で管理しているからこそ、リスク管理やオペレーションの効率化を柔軟に図ることができ、より良いサービスの創出を可能にしています。(鈴木さん)
—包括運営でエームが目指していることとは?
包括運営を通してエームが目指しているのは、広島東洋カープさんの思いである「親子三世代で楽しめるスタジアム」の実現です。“野球を観る場所”から、仲間や家族と語らい楽しい時間を共有し、“豊かな文化を体験する場所”へと、大きく進化していくスタジアムを「食」の面から力強くサポート。お客さまをはじめ、球団の皆さんとともに未来に向けて歩み続けることが、エームサービスが志すビジョンです。(長谷部さん)
選手も社員も、いざ戦いの場へ! エームのオシゴトお見せします
年に5回お楽しみ企画が登場! メニューは社員たちが考案
マツダスタジアムで楽しめるグルメ、通称“カープ飯”は、ほとんどのメニューがエーム社員の考案。定番メニューはもちろんのこと、毎年変わるカープのキャッチフレーズをテーマにしたものや、季節に合わせたものなど、幅広い世代に愛されるメニューを提案し続けています。なかでも、年に5回ほど展開しているイベント企画では、リピーターも飽きさせないアイデアや工夫がいっぱい。今シーズンは“三世代で楽しもうマツダスタジアム!”と称して、「きなこパン&バニラアイス」や「フルーツポンチサワー」「コーヒーゼリー」「大学芋パフェ」など、昔懐かしいメニューを集めた「レトログルメ祭」が登場しました。
パーティー映えメニューは入社○年目の社員が考案!?
グループで食事をしながら観戦できるパーティフロアでは、食事シーンを盛り上げるために入社3年目の社員が考案した「バケツレモンサワー」がたちまち大人気に。包括運営だからこその強みを生かし、球場全体を巻き込んで魅力あふれる食シーンをつくりだしています。
選手プロデュースメニューはキャンプ地まで取材に!
ファンの心を魅了するカープ飯のなかでも、ひときわ人気が高いのが選手の好みや出身地にちなんだ「選手プロデュースメニュー」。この開発も、エームサービス社員の大切な仕事です。責任者と地区支配人、料理長がキャンプ地・宮崎まで出向いて選手にヒアリングを実施。その内容をもとに、マツダスタジアムならではの名物グルメになるよう、食材やバランスを考えながらメニューを決定します。そうしてできあがった試作品を選手が試食し、感想や要望など会話のキャッチボールを繰り返しながら完成させていきます。
2023年からは選手メニューの試食の様子を球団公式サイトやYouTubeで公開し、ファンの皆さんにメニュー誕生までのストーリーを楽しんでいただけるように。ちなみに、2023年選手プロデュースメニュー 第一弾のなかで一番人気だったのは、広島生まれ広島育ちの新井貴浩監督による「新井監督の元気出していこうや!中華そば」でした!
スタッフの「声」をデータ化。DXでより高品質なサービスへ!
物品の在庫確認・手配を行うロジスティクス管理(通称“ロジ”)はスタジアムのフードサービスを担ううえでの生命線ともいえます。バックヤードのスペースには限りがあるため、日々の販売予測に基づく的確な発注作業と、広い場内への適宜かつ迅速な運搬は大きな課題でした。近年エームサービスでは、現場オペレーションのDX施策を実施。各現場での音声やりとりをデジタル化して進捗状況を可視化すると同時に、モノや人の動きを数値化することで業務の効率化や適切な売上予測および発注判断をサポート。DX推進によって、より高品質なサービスへとつなげています。
ホーカーチームがお届け! スタジアム名物ビールとダンス
野球観戦に欠かせないビール。その売り子スタッフも、エームサービスが統括しています。重さが 15kg以上あるビールサーバー「樽」を背負い、スタンド全体を駆け巡るホーカーチーム総勢80名が、約3万人のお客さまに笑顔でビールを販売しています。そして、マツダスタジアムのもうひとつの“名物”となっているのが、ゲーム5回裏終了時、お客さまと一緒にスタジアムを盛り上げるパフォーマンス「CCダンス」です。このダンスをスタンドの先頭に立って踊り、客席をリードしているのも、実はホーカーチームの売り子たちです。
語り継がれる「○○からビールが消えた日」の秘話とは!?
マツダスタジアムで1日に最も多くのビールを売った売り子は、現在エームの社員としてホーカーチームを牽引中。360杯という未だ破られることのない記録が生まれたのは、マツダスタジアムが現在の新球場に生まれ変わった日。「広島からビールが消えた日」と、今もなお語り継がれるエピソードです。
店舗は毎シーズンリニューアル! トライ&エラーで魅力開拓
現在、マツダスタジアム内でエームサービスが運営を手掛けているのは、固定式の店舗25店、ワゴン25台、パーティルーム20フロア、スイートルーム18室。いつも新鮮な気持ちで楽しんでいただけるよう、毎年2~3店舗のペースでリニューアルを実施しています。今シーズンは、シェイクやアイスクリームの「KOI DOLCE」、ホットドッグ専門店「C-DOGs」が登場。2023年の球団スローガンを冠した店舗「がががが がむしゃら」では、選手プロデュースメニューを中心に販売中。過去には熱々のラクレットチーズがウケたものの、座席に戻るまでに固まってしまい、美味しさが半減してしまう残念メニューも……チャレンジを続けるからこそ生まれる失敗もありました。果敢に挑戦し、試行錯誤を繰り返しながら、より良い店づくりに励んでいます。
球団のアメリカ視察に同行。本場ホットドッグが人気メニューに!
2023シーズンの新店舗「C-DOGs」は、これまでありそうでなかったホットドックの専門店。この店舗、実はマツダスタジアムのオーナーからの提案で、球団スタッフのアメリカ視察に同行した際に生まれたアイデア。より魅力あるスタジアムづくりを目指し、スポーツエンターテイメント文化を積極的に学んできました。新しい要素を吸収して現場に還元できるように、野球場だけでなくバスケットボールやアメリカンフットボールのスタジアムやアリーナも視察。これまでになかった専門店はエームサービスにとっても大きな挑戦でしたが、「面白いと思うことをどんどんやってみよう」というオーナーの力強い言葉に後押しされて実現しました。
包括的運営だからこそできるエームサービスのオシゴトは、まだまだたくさん数え切れないほど。これからも球団の皆さんと「親子三世代で楽しめるスタジアム」を目指します。